2024年度 一般社団法人都留青年会議所 理事長所信
~ つながり ~
【はじめに】
1951年、戦後間もない混沌の中にある東京において日本青年会議所は産声を上げました。それから18年後の1967年に全国で374番目の青年会議所として都留青年会議所は承認され、今日まで「明るい豊かな社会の実現」を理想に活動を継続しています。
我々が現在、活動できるのは、先輩諸兄が地域のために、どのような時代であっても青年会議所の仲間たちや行政の方々、関係諸団体の皆様と協力し弛まぬ努力を積み重ねてきた結果です。先輩諸兄に、改めて感謝をお伝えするとともに、本年度も全力で活動していくことをお誓い致します。
新型コロナ感染症に罹患される方は依然として多く、ロシアのウクライナ侵攻や物価上昇などがあり、世界は混沌としています。我々が住む都留市に目を向けてみても、少子高齢化は加速しており、小学校の廃校や、地域の自治会などの維持の困難、人手不足による企業の休廃業・解散が進み、地域に閉塞感が漂っています。
このような閉塞感を打ち破るためには、地域全体が課題に取り組むことが必要です。先の見えにくい今の時代だからこそ、地域を明るく豊かにする理想を掲げて運動する我々Jayceeが背景や思考の異なる地域の方々とつながることが重要です。そして、ともに活動することで見えてくる誰もが幸せと感じる地域の発展というゴールを目指し、地域のリーダーとなるべく行動していきましょう。
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【常に前進し、変化を求めよう】
インターネットやSNSの普及により、地域の方だけでなく全世界とつながりを持つことが可能となりました。そのため、全世界における課題が身近になり、我々の活動や意見の発信が世界を動かすことも可能になりました。
また、近年ではオンライン上での会議により、離れた場所でも意思疎通ができるようになり、以前は、交通の問題により伺えなかった方の講演が聞けるようになるなど、日々変化する環境の恩恵にあずかっています。この潮流はAIやIoTなど急速に発展するデジタル技術の登場により更に加速すると考えられます。
我々、都留青年会議所は単年度制を採用することで積極的かつ柔軟に変化してきました。こうした速やかに適応できる能力は日々発展していく環境では今まで以上に重要です。我々の活動をより充実させるための変化を積極的に受け入れ対応していきます。
【多様性を尊重し合える社会に向けて】
聖徳太子が十七条憲法に記した言葉に「和をもって尊しとなす」というものがあります。この言葉は妥協や同調ではなく、理解しあって調和・協調するという考え方で、日本は「和」の国とも呼ばれ、古くから多様性を認め、思いやりを持って自分と異なる他者の考えを尊重してきました。
現在、多様性を認める動きは全世界で加速しており、我々が住み暮らす都留市内においても様々な考えや文化を持つ方々がいます。こういった様々な異なる視点、経験やアイデアを取り入れ刺激し合うことで相乗効果によりイノベーションが生まれます。我々がイノベーションの起点となり地域に更なる変革を起こし続け、より地域に必要とされる団体として歩んでいきましょう。
また、都留青年会議所57年の歴史の中で、先輩諸兄が多くの関係団体と信頼関係を育んできてくださいました。しかし、ここ数年は新型コロナ感染症予防対策により、関係を深くすることが困難でした。ただ、ここで先輩諸兄が築いてきた関係を壊すわけにはいきません。対策が緩和された今が再び信頼関係を強固なものとするチャンスです。互いの事業への積極的な参加や交流、意見交換を経て共に都留市の明るい未来を創出するパートナーとしての関係を築いていきます。
【我々が担う都留青年会議所の未来】
都留青年会議所は2024年末時点で7名の方が卒業予定です。そのため会員拡大が最重要課題であると認識しています。ただし、会員を拡大するだけでなく、重要なことは入会後に地域への貢献や青年会議所活動に情熱を持つ真の仲間になっていただくことです。そのためには、入会前後の密なコミュニケーションを積極的に取り入れ会員各々が刺激し合える場所、成長し合える場所として都留青年会議を活用していきましょう。都留青年会議所の未来を創るのは我々会員一人ひとりなのです。より良い未来を創造するためにも更なる大きな交流の輪を会員全員で作っていきましょう。
また、青年会議所は必ず40歳で卒業となる新陳代謝を促す団体です。ただ、組織の若返りばかりに目を取られるのではなく我々が受け継いできた創始の志やこれまで築いてきた地域の信頼、つながりも伝承していく責任もあります。この責任を皆で自覚し常に未来を見据え青年会議所活動を歩んでいくためにも、新たな人材が活躍できる一年にしたいと思います。
【協働し広げる地域づくりの輪】
「新日本の再建は我々青年の仕事である。」日本初の青年会議所である東京青年会議所の設立趣意書には、こう書かれています。それから74年、日本は青年の弛まないど努力によって世界第3位の経済大国へと再建を遂げました。それは先達たちが世界とつながりを深め、そこから思想や技術を理解し従来のものに調和、柔軟に変化させ日本独自のものに昇華させてきたからです。
そのためにも、地域の団体や住民の方々とつながりを持ちましょう。多種多様な考え方に触れ合い、互いに刺激し合い成長して地域にイノベーションを起こし続けましょう。青年会議所のスケールメリットを活かして多くのJayceeとつながりを持ちましょう。山梨ブロック協議会、関東地区協議会、日本青年会議所、そして世界と多くの仲間と絆を深め広い視野を獲得しましょう。都留青年会議所内の会員同士や入会3年目までのアカデミー会員同士、入会候補者とつながりを持ちましょう。ともに地域で活動する同志たちと切磋琢磨できる関係や悩みや不安をひとりで抱え込まず相談できる関係は今後の財産です。こうした多くのつながりを得て今後の明るい豊かな社会の実現のために邁進していくため「つながり」スローガンを掲げ、一年間誠心誠意、職務を全うする所存です。
【ひとづくり委員会】
青年会議所活動の魅力の一つにその地域で活動する青年経済人の集まりだからこそ、市民との距離が近く、その声を事業に反映しやすいことが挙げられます。地域には様々な悩みを抱えた人がいます。多数の声にスポットが当てられ、マイノリティの方々への差別や偏見などの課題については、悩みを共有できない方もいるのではないかと考えています。その悩みの解決に向け自ら行動できる人材、解決のために働きかけを行う人材がより多くなれば我々が描く明るい豊かな社会の実現の追い風になります。
都留市においも様々な考えを持つ方々が住み暮らしています。多様性が高まり個人の違いを受け入れ協働していくことができれば今までになかった発想や変革も期待できます。そこで、多種多用な人たちが主権者意識を持ち自分たちの考える理想のために行動できる人材になっていただけるための事業を展開していきます。
また、青年会議所においても多彩な職業や思想を持つ方が所属しています。今後、今以上に多様な業種や考え方を持つ方が活躍していく組織を構築しイノベーションを起こしていくことでより地域課題に対応できる組織になるのです。そこで従来の事業展開だけでなく多くのニーズに対応できる方法を模索していきます。
・4LOM合同例会の実施(4月例会の実施)
・8月例会の実施
・議事録の作成
・会員拡大の実施
【青少年広報委員会】
「親ガチャ」という言葉があります。これは生まれ育った環境によって格差が生まれてしまうことを意味するネットスラングで流行語大賞にもノミネートされました。
しかし、環境だけに囚われ夢を諦めてしまうのなら本人にも社会に大きな損失です。なりたい自分になるために必要なことは自ら行動することや意思であると考えています。
我々は青年会議所活動を通し自己実現をしていく大切さや価値を知っています。そんな、なりたい自分になろうとする我々だからこそ子どもたちに示せるものがあるはずです。特にわんぱく相撲など青少年事業は都留青年会議所の事業の中でも、とりわけ地域での認知度が高い事業なため、多くの子供達にこの事業を通し自己実現の可能性を伝えていき、子どもたちが自由に将来を思い描くきっかけにしていきます。
・風の子興譲館わんぱく相撲つる場所の実施(5月例会の実施)
・9月例会の実施
・議事録の作成
・会員拡大の実施
<strong>【拡大・組織連携会議体】</strong>
会員の拡大や山梨ブロック、関東地区との連携は、団体の発展に欠かせないものであり、何より志を同じくする仲間の数が多ければ多いほど、多くの方々へ運動を伝播する力が増し、地域を変える大きな原動力となります。今年は先に述べましたように7名の会員が卒業します。そこで、これからの組織の維持や更なる活動の発展のためにも今年度は8名以上の拡大を目指します。
会員拡大は一人ひとりが当事者意識を持って対応していかなければ成功しない課題です。そこで会員全員が入会候補者の方に都留青年会議所の魅力をお伝えできるよう努めていっていただきたいと思います。
青年会議所の活動は多岐に渡るため、各々が感じる魅力は様々です。それは地域貢献だと云う方もいれば、自分の成長のため研鑽を行うところや会員間で育む友情と答える方も居るでしょう。その各々が考える魅力を真摯にお伝えすれば共感し入会される方が必ず増えるはずです。そして、入会後に新しい魅力を発見できるよう会員の皆様が一丸となって新入会員の支援を行っていきましょう。
また青年会議所の魅力の一つにスケールメリットがあります。我々、青年会議所は世界につながりを持つ組織です。そこでLOMの活動だけでなく山梨ブロック協議会や関東地区の活動を実際に目にし、広い視野や新しい交流を得て、今後の都留青年会議所の活動が更に活発にできるよう多くの機会に参加して多くの気づきを吸収していきましょう。
・2月例会の実施
・会員拡大の実施
・新入会員のフォローアップの実施
<strong>【総務委員会】</strong>
組織の基盤である総務委員会は運営を支える重要な役割です。神経細胞をつなぐシナプスのように会員間のつながりを強化し、会員全員がより友好関係を築ける一年にしましょう。
私自身、青年会議所活動を通し、多くの仲間たちと知り合えたことは財産だと感じており、仲間のために協力したい・助けになりたいと思うことが青年会議所の活動に参加する一つの要因です。友好の輪が広がれば今以上に活動しやすく、協力し合える組織になるはずです。
特に今年度は、森屋真一郎君をはじめ多くの会員を山梨ブロック協議会に出向させていただくためLOMでの活動はもちろん、山梨ブロック協議会の活動にも積極的に関わっていきます。会員間の協力関係は重要なことです。その協力関係の強化の一翼を担っていきましょう。
・都留青年会議所の円滑な運営と他団体との窓口対応
・運営資金の管理、監督
・災害発生時の対応
・3 分間スピーチの実施
・7 月例会の開催(献血事業)
・12 月例会の開催(卒業証書授与式)
【むすびに〜我々がつくるより良い未来〜】
一般社団法人都留青年会議所の57年目の活動が始まろうとしています。これまでの長きに渡る都留青年会議所の歴史は諸先輩方が創始の志を継承し常に飽くなき挑戦をしてきた歴史であるのと同時に地域の関係諸団体とつながりを構築し行動してきた歴史だと言えます。
その精神を継承し、今、何をすべきか、何が必要なのかを考え、英知と勇気と情熱を持って地域の課題に取り組むことが我々に課せられた使命であると思います。幕末の志士高杉晋作は辞世の句で「おもしろきこともなき世をおもしろく」と詠みました。地域を面白くしていくのは我々です。地域に足りないものがあったのなら足しましょう。地域が良くなる変化を進んで受け入れましょう。そして、誰もが面白いと感じる地域のため協働していきましょう。既存のものに捉われることなく責任世代である我々が思う面白い地域を皆で作っていきましょう。
JCは失敗してもいい組織です。たとえ失敗という結果になってしまったとしても、その過程で気付いたことや経験したことが何よりの成果です。大切なのは地域の諸問題のために行動する意志です。意志さえあれば、そのときは失敗であっても、いつかは明るい豊かな社会に辿り着くと信じています。その意思を共有する地域や仲間たちとの関係性を深めていくことで青年会議所活動をより良いものにしていきましょう。
最後になりますが、成長の機会を与えていただいた諸先輩方、共に行動できる会員の皆様、そして、都留青年会議所の活動にご理解、ご協力を賜っている会員のご家族の皆様へ感謝申し上げます。
一年間、よろしくお願いいたします。