2025年度 理事長所信

2025年度 一般社団法人都留青年会議所 理事長所信

~ 躍 動 ~

【はじめに】

 「新日本の再建は我々青年の仕事である」と志し 1949 年から始まった日本における青年会議所運動は各地に拡がり、都留青年会議所は 1968 年に374番目の青年会議所としてこの地に発足されました。これまで、明るい豊かな社会の実現のために先輩諸氏が脈々と紡いでこられた運動の実績は現在の活動の礎になっており、更なる明るい豊かな社会の実現が今の私たちには求められています。
「JCは最後の砦なんだ!」これはある先輩の言葉ですが、この言葉を聞いた時に私は自分が恥ずかしくなりました。それまで、家族にも会社にも JC をしていることを堂々と言えず、自分の JC 活動を誇れない、そんな考えが私にあったからです。しかし、地域の若者が地域の未来のため、自らの成長のため、自他を鼓舞し、時には律し、一堂に集い議論を尽くす。そんな組織は今の日本において JC しかありません。私たち青年世代が此の先の地域から目を背け、自身のためだけに生きたのであればこの地域に未来はないのです。だから、JC はこの地域に絶対必要なのだと私は信じています。
昨今、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する資材不足や燃料の高騰による経済の低迷、少子高齢化、生産年齢人口の減少、生産性の低下による国際競争力の低下など、私たちの抱える問題は山積しています。また、所謂コロナ禍が明け、価値観の変容により新たな生活様式が当たり前となり、それまで常識とされていたものも刻一刻と変化しています。だからこそ、無思慮にコロナ禍前の世界をあるべき姿と位置付けるのではなく、豊かな社会の実現という青年会議所の目的に立ち返り、本質を見極めるとともに、多様な価値観を尊重し、よりスピーディな意思決定と実行を青年会議所が地域に率先して実践しなければなりません。

【地域リーダーの育成】
 
 明るい豊かな社会の実現を目指す私たち青年会議所は、地域のリーダーを育成し、地域や社会に幸せをもたらす存在にならなければなりません。そのためには、まずは自分自身が幸せであることを実感し、何事にも挑戦する気持ちや思いやりの心を持って人生を歩んでいかなければならないと考えます。そして、私たち が目指すべき真のリーダーとは地域や社会から必要とされ人々から共感される青年経済人でなければなりません。戦うことを辞めたときそれは自身の成長を止めるということです。私自身、まだまだ未熟者で学ぶべき点は多々あります。しかし、決して諦めることなく挑戦する気持ちと青年会議所への情熱を絶やさないことをここにお誓い申し上げます。

【青年会議所の存在価値を高める】 
 
 社会活動を行う団体もNPOをはじめ多種多様な組織が存在し、また、自己を成長する場としてもSNSなど人々が簡単につながる環境にある昨今においては社会人サークルやオンラインサロンなど様々なものがあります。JCに対しても「JCしかない」時代から、「JCもある」時代と言われるようになって久しくなってきました。しかし、今も昔も社会を変え、人々を牽引することができる組織は「JCしかない」と考えます。青年会議所は自らがまちの課題を抽出するとともに、解決に向けた計画を立案し、自らが実行していく唯一無二の団体です。しかしながら、この運動を青年会議所が行っている運動であると、地域の人々に広まりにくいということが現状であります。青年経済人らしい柔軟な発想、手法を用いて多くの人々に青年会議所を知っていただき、地域に必要な団体として、存在価値を高めます。

【生涯を決める自己成長を】
 
 青年会議所で学んだことが、如何にして社会活動に生かされるのであろうか。自己成長とは本来誰のために必要なものであろうか。今一度深く考える必要がある。自身が成長すればそれだけ可能性のリーチを伸ばすことができる。そのリーチの振り幅で以って還元できるのではないだろうか。
我々は 20 歳から 40 歳までの限られた時間の中でどれだけの学びを得ることができ、どれだけの成長を遂げることができるのだろうか。我々にはどちらも無限の可能性が存在する。個々のメンバーが自己成長を求めるからこそ、自身の持つ可能性に目を背けることなく貪欲に学ぶことができると考える。限られた時間の中で多くの犠牲を払い自己成長を求めるのであれば、青年世代に許された成長の機会を十分に活用することが必要不可欠である。そして、青年会議所で学び成長した証を、自身の社会活動で還元することで、その力は自身の財産となり、生涯劣化することのない圧倒的な成長を遂げられる。その成長の先に 40 歳以降の人生を過ごし、この学び舎を卒業していく同志が最高の舞台で活躍することができるのである。学ぶことへ熱狂し生涯を決める成長という名の財産をともに築きましょう。

【成長を志す仲間の輪を広げよう】
 
 会員減少は全国的にも深刻な課題であり、組織の存続を脅かす最も大きな要因である。我々の組織は成長を志す者の集合体であり、これまでの成果は多くの人々を豊かにしてきた実績も兼ね備えている。生涯の友と互いに自己成長を求め、一心不乱に運動を起こす姿は青年会議所の特徴であり、ここで学んだことは自身の人生を決めるだけの価値あるものだと言える。より緻密に、戦略性を持った新たな人材獲得を推し進めなければならない。さらには、この組織だからこそ経験できる、甲賀湖南に住み暮らす同志だけではなく、全国に点在する同志と関わり合うことで新たな仲間の輪を広げることが実現できると考えます。

【地域創生委員会】
 
 地域創生委員会は、地域の課題に向き合い、住民・行政関係各諸団体と連携し、協働を通じて持続可能な未来を築くための事業を展開し、解決に取り組みます。そして、地域の結束を強化し、住民の生きがいを高め、地域の魅力を再生させることを目指すと同時に、地域の特性や資源を活かす取り組みを進めます。そのために、課題解決において、柔軟なアプローチを大切にし、挑戦と成長の機会を提供します。具体的な取り組みや方針策定としては、地域全体の意見を反映させ、情報共有を重視してより透明性と信頼性のある運営を目指します。住民が主役のまちづくりを目指し、会員全員が手を携え、地域と共に歩むことで、地域の未来を輝かせましょう。

・6月例会の実施
・9月例会の実施
・議事録の作成
・会員拡大の実施

【青少年育成委員会】
 
 少子高齢化が進み子供たちにかかる期待はより大きなものとなっています。しかし、子供たちにより多くの経験や学びを与え可能性を広げたいと願いつつ、地域でその環境を作れているとはいえません。外の地域に出ることが容易な時代だからこそ、成長していく青少年期を過ごす地域において、幅広い視点と考え方を持つきっかけを与えられる環境を作り、地元の誇りを胸にチャレンジできる人材の育成が必要です。我々が未来ある青少年を育成し素直に応援できる環境を作ることで、地域からの刺激と繋がりをもって成長した青少年が、地元の誇りを持って地域内外で活躍する人材となり、都留がより魅力的な人材が溢れる地域としましょう。

・5月例会の実施(風の子興譲館わんぱく相撲つる場所の実施)
・10月例会の実施
・議事録の作成
・会員拡大の実施

<strong>【会員拡大委員会】</strong>
 
 私は会員の拡大こそが、人の意識を変え、行動を変える、1番の運動だと思っています。私は会員拡大の意義はJCI Missionの達成にあると思います。JCI Missionでは「青年会議所は、青年が社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長の機会を提供する」とあります。社会を変えられるリーダーシップをもった人材が1人よりも10人、10人よりも100人いる方が、地域を本気で変えていけると考えます。ただし、やみくもに会員を拡大すればいいということではありません。入会した方が、青年会議所への魅力を感じず、すぐに退会してしまっては何の意味もありません。青年会議所がどんな団体で、どんな関わり方や成長ができるか、しっかりと理念を伝え、我々の団体に共感をもって入会していただければ、入会後のギャップも解消できるのではないでしょうか。
多様性に溢れ、持続可能な組織をつくるためには、女性や20代の若手会員、公務員や会社員の方など、多種多様な人材が必要です。そのような人材が地域のリーダーとして活躍し、自ら青年会議所に入会したいという人が増える組織を目指します。

・4月例会の実施 (4LOM合同例会の実施)
・8月例会の実施
・アカデミー会員へのオリエンテーションの実施
・議事録の作成
・会員拡大の実施

<strong>【総務委員会】</strong>
 
 総務委員会はLOMの縁の下の力持ちと言われるように、会員全員が青年会議所運動に邁進できるよう、迅速な情報発信、適正な財務処理など円滑な組織運営を行っていきます。
また、行政を始めとする関係諸団体と協力し、まちづくりの発展、緊急災害時への対応の窓口となります。
また、私達の運動を多くの方に知っていただくために、これまでと同様に広報活動に力をいれていかなければなりません。特にHP・SNSは即時性や情報量に優れており、私達がどのような想いで活動しているかを速やかに伝わりやすく発信できるように努めます。
5年後、10年後、所属する会員が有意義に活動し、誰もが躍動できる組織へと進化するために、組織のあり方についても徹底的に議論をし、次の時代へつながる組織運営を行っていきます。

・都留青年会議所の円滑な運営と他団体との窓口対応
・運営資金の管理、監督
・災害発生時の対応
・3分間スピーチの実施
・7月例会の開催(献血事業)
・12月例会の開催(卒業証書授与式)

【むすびに】

 2020年より猛威を振るってきた新型コロナウイルスも落ち着き、以前のように活動できる日常がようやく戻りました。これからはより積極的に行動することで、青年会議所活動に対して、熱意をもった人物を増やしていきたいと考えています。そのためにも、これまで入会より様々な経験を積ませていただき、成長できてよかったと感じている経験について、会員の皆さんへ発展と成長の機会をより多く提供し、共に成長していきたいと思います。現状維持に満足することなく、新しい発想を持ち、常にさらなる可能性や発展性を考え、活き活きと行動し続けていきたいと思っております。
最後に、私に成長の機会を与えてくださった諸先輩方と、共に青年会議所の活動を行うことができる会員の存在に心から感謝申し上げます。誰よりも率先して、青年会議所活動に躍動してまいりますので、2025年一年間どうぞよろしくお願いいたします。


一般社団法人都留青年会議所 第58代理事長 奈良 和弥 


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